本記事の位置づけ
幼稚園受験を控えているお子さんをお持ちのパパママにとって、「我が子」にどんなことをしてあげると、志望する幼稚園に受かるのだろうか。そんな悩みをもつパパママは多いかと思います。幼稚園受験ではなくても、小学校受験に対して同じように悩みをもつパパママは多いでしょう。
本記事では幼稚園受験の考査において、一般的にどのような項目が考査対象となっているかという点を踏まえ、特に考査項目の中の「巧緻性」について深堀して、どんな対策をしていったかを記事にまとめています。
幼稚園受験全体、また考査項目について網羅的に記載している記事は別に書いてありますのでご参照ください。
生活習慣とは
考査対策の概要記事でも記載しましたが項目は大きく分類すると9つあると思われます。
- 生活習慣
- 巧緻性
- 数
- 記憶
- 歌
- 運動
- 指示行動
- 行動観察
- 言語知識
今回は2つ目の巧緻性について掘り下げていきます。
巧緻性はどんな点が見られる?
私はえい吉に幼稚園受験をさせようと考え、幼児教室に通い始めた時に「巧緻性」という言葉初めて耳にしました。普段の日常生活の中ではあんまり使わない言葉かな、と個人的には思っていますが、幼稚園受験・小学校受験をするご家庭の方々にとってはよく聞く言葉なのではないかなと思います。
巧緻性とは「手先の器用さ」とほぼ同義なのかなと考えています。
つまり、工作関連です。
小学校受験になってくると学校によっては「絵画」もこの分類に入ってきます。もちろん工作や絵画というと手先の器用さだけではなく、想像力、発想力、独創性などが問われていきますが、ここでは「手先の器用さ」という点にフォーカスして、どんな点が問われるのか。どのようなことを普段の生活の中で意識したかを書いていきたいと思います。
運筆
第1に運筆が挙げられます。実は「運筆」という言葉も幼稚園受験をしていくまで、あまり耳にしない言葉でした。
運筆は鉛筆(クレヨン・クーピー)で書くという意味です。字はおそらく書けないので、字を書くのではなく、線を引いたり、丸を書いたりするということになります。
えい吉が受けた幼稚園では鉛筆を握る機会はなかったと思われます(正確にはえい吉だけの時間もあったので、わかりませんが)。しかし、工作をするにしても何かを制作するにしても「書く・描く」という動作をすることになるので、トレーニングという意味でも非常に重要な活動になります。
具体的には、以下のような動作を反復していくことになります。
- 線を描く
- 縦の直線、横の直線、斜めの直線、にょろにょろ線等
- 迷路などで壁にぶつからないように線を描く
- 点と点をつなぐ
- 形を描く
- 円形、三角形、四角形を描く
- 塗り絵をする
- クレヨンやクーピーで塗り絵をし、なるべく白いところがないように・はみ出さないように塗る
上記の動作をしていく上でポイントとしては、鉛筆の正しい持ち方になります。握りこぶしで最初は持つかもしれませんが、徐々に親指・人差し指・中指を使って持つようにシフトしていきます。また、持つ位置についても芯から少し上のところを持つように。えい吉の場合はかなり鉛筆を長く持つ癖がついてしまっていたので、その点は声がけをしていきました。
また、運筆をし始めるころは筆圧が弱くかなり頼りない線になりがちです。大半は月齢が進むにつれて筆圧が強くなってくるのでほとんど心配はいらないと思います。ただ、えい吉の場合はなかなか筆圧が強くならなかったため、子供用の握力トレーニングのボールを買い与えて、寝る前とかにニギニギしてもらうようにしました。
運筆の練習は市販の迷路やペーパー対策のもので十分で、一緒に遊び感覚で継続して取り組むのがポイントかと思います。
工作道具の扱い方
巧緻性を語る上で工作・制作は避けては通れません。工作・制作では道具を使います。代表的なのが以下の3つです。
- はさみ
- のり(つぼのり・スティックのり)
- セロハンテープ
これらの道具はマストでしっかり使えるようにしておきましょう。
ちなみにこれらもえい吉が受けた幼稚園では使いませんでしたが、その先の小学校受験を見据えると早めに慣れておくに越したことはないかなと思います。
はさみ
はさみは画用紙・折り紙・段ボール・テープなどを切るときに使います。幼児に扱わせるときに不安を覚える工作道具の代表格なのではないのかなと思います。
はさみの扱いのポイントとしては、以下のようなことに伝えるようにしてまた実践させてきました。
- はさみを振り回さない
- はさみを持ち歩くときは閉じて刃のほうを持つ
- はさみを人に向けない
- はさみを人に渡すときは閉じてから持ち手を相手に渡すようにする
- 長いものをきるときはチョキチョキと切るときに最後まで閉じず、途中で止めて、再度開いて切りたいところまで切るようにする(最後まで閉じると切れたところにムラができてまっすぐきれない)
- 切るときは左手(利き手と逆の手)をはさみの前に置かないように(紙を)抑える。
2歳くらいの子供にとってはそれなりに留意する点が多いかなと思います。特に何よりも安全に使ってほしいので、はさみの使い方はなるべく早くにマスターしてほしいなと思っていました。
のり
のりは壺に入っているタイプの糊とスティックタイプの糊がありますが、小さい頃は壺糊を使わせていました。どんなタイプの糊が出てきても使いこなせるように、壺糊も慣れておいたほうが良いと思います。手がベタつくので嫌がる子も多いようなのですが、早いうちになれさせておく、という意味で最初は壺糊を使ってもらいました。
糊の扱いのポイントとしては「必要な分だけ使う」という点です。糊は塗ればくっつくので、用途としては扱いやすい道具だと思いますが、考査で見られる点としては必要な分だけ使っているか?という点です。つまり、紙を何かにくっつけるときに四辺を塗ればくっつきます。しかし、紙の中心部分に糊を塗って肝心の四辺に塗られていないと紙の端がペラペラと剥がれたりします。この場合は正しく扱えていない、ということになりますので、ちゃんとつけたい用途によって必要な分だけ糊を活用できる、ということが肝要のようです。
セロハンテープ
セロハンテープを扱うポイントも糊と同様に必要な分だけ使う、ということもありますが加えてぐちゃぐちゃにならずに出せるか、という点も重要です。セロハンテープを引いて切るときにセロハンテープ同士がくっついてぐちゃぐちゃになることを避ける、という意味です。ただ、ぐちゃぐちゃになったとしてもそこは一旦諦めて、もう一度トライするということでも考査的には全然OKかと思います。しかし、巧緻性という意味ではちゃんと切れるように練習をしましょう。
色々な工作を経験することが大事
巧緻性を伸ばして最終的にどんな姿になっていてほしいかというと、子供が作り出す作品に表れてほしいわけです。作品とは、工作の制作物であり、造形物であり、絵画であります。作品はいくつかの種類があるので、それぞれに触れておく必要があり、またそれぞれの練習が必要です。幼稚園受験においては、あまり気にしなくていいというのが私の感想です。しかし、多くのご家庭の皆さんは幼稚園受験は最終ゴールではなく、通過点だと思います。つまり幼稚園受験の小学校受験も見据えているでしょうし、人によってはアーティストを目指している、というご家庭もあるかもしれません。
ゴールは幼稚園受験の先にありますので、脳が色々と吸収する早い時期から色々な工作に触れることが大事だと思います。えい吉は以下のようなことを遊びながらしてきました。
- 折り紙(アイロンがけのように折る)
- ちぎり絵(ちぎる・破る動作)
- 紐通し・ビーズ
- 粘土
- シール貼り
- 洗濯ばさみ
- モール(ねじる動作)
幼稚園受験の考査という観点では、特に折り紙は1,2個は子供一人で作れるものがあると良い、と聞いていたので考査直前の3日前とかにチューリップと紙飛行機の作り方を覚えるために作らせまくりました。そのほかは楽しませながらのびのびとやってもらった感じです。
まとめ:巧緻性について重点的に取り組んだ点
細かい点は上述したつもりですが、まとめると我が家では以下の感じで生活を送っていました。
- 鉛筆・クレヨン・クーピーを正しい持ち方で良く持たせる
- 子供用の握力トレーニングボールでニギニギさせる
- 工作道具にたくさん触れさせる
- シール好きだったので、シールをたくさん貼ってもらう
- 折り紙で1,2個は作れるように仕上げておく(Ex:チューリップ、飛行機)
それでは皆さんの幼稚園受験ライフがよりハッピーなものになりますように!